台所の復元
1枚屋根であった台所が、3枚屋根を持つ台所に復原されました。
台所を1枚屋根から3枚屋根へ復原
|
各種調査結果から台所の構造を明らかに 台所の復原を行うにあたっては、以下の調査より復原考察を行い、屋根などの構造を明らかにしていきました。 |
||
(1)史料調査板図、及び4枚の家相図により、台所の変遷を考察しました。 - ->>詳しくは:熊谷家住宅の変遷 |
||
![]() 明治5年家相図(拡大は台所部分) |
||
(2)古写真調査古写真より屋根形状(構造、高さ)がわかりました。 |
||
![]() |
![]() |
![]() 左の写真の赤でかこった範囲を拡大しました。 台所の屋根は3棟(①~③)に分かれていることがわかりました。 |
![]() 古写真2(大正10年~昭和15年) |
![]() |
![]() 台所の屋根は2棟で、大屋根①から一段高い位置に屋根②・③が取り付いています。この時すでに屋根②と屋根③は1棟の屋根にまとめられています。 |
(3)発掘調査 |
|||
![]() 台所屋根の桁行寸法 |
発掘調査により検出された遺構(柱の礎石など)から、屋根の外周柱の間隔、及び屋根の桁行寸法がわかりました。 | ||
![]() い六柱礎石 |
![]() 独立柱A礎石 |
||
(4)解体部材調査![]() また、この調査の結果、大正期以降に行われた台所の改築の際、小屋梁などの屋根材が転用されて、使用されていることが分かりました(これを「転用材」と呼びます)。 - ->>小屋梁5の転用(動画、2.2MB) |
||
|
||
(5)屋根形状、転用材の位置の特定(1)~(4)の調査により、屋根形状及び、転用材の位置が特定されました。 |
||
![]() 復原前の台所の軸組 |
![]() |
![]() 復原後の台所の軸組 |
07122